ランニング中の脇腹が痛いを解決!原因から予防まで完全ガイド

ランニング

ランニング中に突然襲ってくる脇腹の痛み(差し込み)に悩んでいませんか?「もう無理!」と立ち止まってしまうあの不快感は、多くのランナーが経験する共通の悩みです。この記事では、脇腹の痛みがなぜ起こるのか、その主な原因を徹底解説。さらに、痛くなった時の即効性のある対処法から、二度と痛みに悩まされないための予防策まで、具体的な方法を完全網羅します。正しい知識と実践で、脇腹の痛みを気にせず、快適なランニングを心ゆくまで楽しめるようになるでしょう。

  1. 1. ランニング中に脇腹が痛くなる主な原因
    1. 1.1 横隔膜の痙攣(差し込み)
      1. 1.1.1 呼吸が浅い・不規則な呼吸法
      2. 1.1.2 準備運動不足と急な運動負荷
    2. 1.2 内臓の揺れや衝撃
      1. 1.2.1 食後すぐのランニング
      2. 1.2.2 水分補給の不足や過剰
    3. 1.3 姿勢やフォームの問題
      1. 1.3.1 前傾姿勢や体のねじれ
      2. 1.3.2 体幹の弱さ
    4. 1.4 その他の原因
      1. 1.4.1 ストレスや疲労
      2. 1.4.2 持病や疾患の可能性
  2. 2. ランニング中に脇腹が痛くなった時の対処法
    1. 2.1 痛みが起こったらすぐにペースダウン
    2. 2.2 正しい呼吸法で痛みを和らげる
      1. 2.2.1 腹式呼吸の実践方法
    3. 2.3 脇腹のストレッチとマッサージ
      1. 2.3.1 脇腹のストレッチ方法
      2. 2.3.2 脇腹のマッサージ方法
    4. 2.4 痛みが続く場合は無理をしない
  3. 3. ランニング中の脇腹の痛みを予防する完全ガイド
    1. 3.1 ランニング前の準備運動とストレッチ
      1. 3.1.1 動的ストレッチで体を温める
      2. 3.1.2 体幹を意識したウォーミングアップ
    2. 3.2 正しい呼吸法を習得する
      1. 3.2.1 腹式呼吸をマスターする
      2. 3.2.2 呼吸と足の運びを連動させる
    3. 3.3 ランニングフォームの改善
      1. 3.3.1 体幹を意識した姿勢
      2. 3.3.2 無駄な力の入らない腕振り
    4. 3.4 食事と水分補給の工夫
      1. 3.4.1 ランニング前の食事タイミングと内容
      2. 3.4.2 こまめな水分補給の重要性
    5. 3.5 段階的なトレーニング計画
      1. 3.5.1 急激な負荷増加を避ける
      2. 3.5.2 定期的な休息と回復
  4. 4. ランニングの脇腹の痛みに関するよくある質問
    1. 4.1 毎日ランニングしても大丈夫?
    2. 4.2 どんなストレッチが効果的?
    3. 4.3 痛みが続く場合は病院に行くべき?
  5. 5. まとめ

1. ランニング中に脇腹が痛くなる主な原因

ランニング中に脇腹が痛む経験は、多くのランナーが一度は直面する一般的な悩みです。この痛みは「差し込み」とも呼ばれ、その原因は多岐にわたります。ここでは、脇腹の痛みを引き起こす主な要因を詳しく解説し、ご自身の状況と照らし合わせながら、原因を特定するための一助としてください。

1.1 横隔膜の痙攣(差し込み)

ランニング中の脇腹痛の最も一般的な原因の一つが、横隔膜の痙攣、いわゆる「差し込み」です。横隔膜は、胸とお腹を隔てるドーム状の筋肉で、呼吸において重要な役割を担っています。この横隔膜が疲労や血流不足によって一時的に痙攣することで、鋭い痛みを引き起こします。

1.1.1 呼吸が浅い・不規則な呼吸法

ランニング中に呼吸が浅くなったり、不規則な呼吸を繰り返したりすると、横隔膜に過度な負担がかかりやすくなります。特に胸式呼吸に偏りがちだと、横隔膜の動きが制限され、十分な酸素が取り込めず、二酸化炭素が蓄積しやすくなります。この酸素不足や疲労が、横隔膜の痙攣を引き起こす直接的な原因となることがあります。

1.1.2 準備運動不足と急な運動負荷

ランニング前の準備運動が不十分なまま、急に運動強度を上げると、体全体、特に呼吸筋である横隔膜が活動に追いつけず、急激な負荷に対応できません。体が十分に温まっていない状態では、筋肉の柔軟性が低く、血流もまだ十分ではないため、横隔膜が痙攣を起こしやすくなります。特にスタート直後やペースアップ時に痛む場合は、この原因が考えられます。

1.2 内臓の揺れや衝撃

ランニングは全身運動であり、その衝撃は内臓にも伝わります。特に消化器系の内臓が揺れたり、周辺の組織にぶつかったりすることで、脇腹に痛みを感じることがあります。これは、消化活動中の胃腸が特に影響を受けやすいとされています。

1.2.1 食後すぐのランニング

食事を摂った直後にランニングを始めると、消化活動のために胃や腸に多くの血液が集中します。この状態で運動をすると、筋肉に必要な血液が不足しがちになり、内臓の働きも活発なため、ランニングの衝撃で胃腸が揺れやすくなります。また、満腹状態の胃が横隔膜を圧迫し、痛みを引き起こすこともあります。

1.2.2 水分補給の不足や過剰

水分補給の仕方も脇腹痛に影響を与えることがあります。以下の表で、不足と過剰それぞれの影響をまとめました。

状態脇腹痛への影響
水分補給の不足(脱水)体内の水分が不足すると血液が濃くなり、内臓や筋肉への血流が悪化します。これにより、横隔膜を含む筋肉が痙攣しやすくなったり、内臓の機能が低下したりして、脇腹痛につながることがあります。
水分補給の過剰(一度に大量摂取)ランニング中に一度に大量の水を摂取すると、胃に負担がかかり、胃が膨張して横隔膜を圧迫したり、ランニングの振動で胃が揺れて痛みを感じたりすることがあります。また、電解質バランスの一時的な乱れも原因となる場合があります。

1.3 姿勢やフォームの問題

ランニングフォームの癖や姿勢の悪さも、脇腹痛の原因となることがあります。特定の筋肉に偏った負担がかかったり、内臓への衝撃が大きくなったりするためです。

1.3.1 前傾姿勢や体のねじれ

過度な前傾姿勢や、体幹が不安定なことによる体のねじれは、ランニング中に横隔膜や腹筋に不均等なストレスを与えます。特に、左右どちらかの脇腹に痛みを感じる場合は、片側に重心が偏っていたり、体全体がねじれた状態で走っていたりする可能性があります。これにより、特定の筋肉や内臓に過度な負担がかかり、痛みとして現れることがあります。

1.3.2 体幹の弱さ

体幹(コアマッスル)が弱いと、ランニング中の体の安定性が損なわれ、衝撃を効率的に吸収できません。体がブレやすくなることで、内臓が大きく揺れたり、体幹を支えようとする腹斜筋などの脇腹周りの筋肉に過剰な負担がかかったりします。この結果、筋肉疲労や炎症が起こり、脇腹痛を引き起こすことがあります。

1.4 その他の原因

上記以外にも、脇腹痛を引き起こす可能性のある要因がいくつか存在します。日々の生活習慣や体の状態も影響を与えることがあります。

1.4.1 ストレスや疲労

精神的なストレスや肉体的な疲労が蓄積すると、自律神経のバランスが乱れやすくなります。自律神経は内臓の働きや筋肉の緊張をコントロールしているため、その乱れが内臓機能の低下や筋肉の過緊張を引き起こし、結果として脇腹の痛みとして感じられることがあります。特に、日常的にストレスを感じている場合や睡眠不足が続いている場合は注意が必要です。

1.4.2 持病や疾患の可能性

まれに、ランニング中の脇腹痛が、特定の持病や疾患の症状として現れることがあります。例えば、胃炎や腸炎といった消化器系の疾患、尿路結石などの泌尿器系の問題、あるいは肋間神経痛やヘルニアといった筋肉・骨格系の疾患が、運動によって誘発されたり悪化したりすることがあります。痛みが長引く場合や、発熱、吐き気、血尿など他の症状を伴う場合は、自己判断せずに速やかに医療機関を受診し、専門医の診断を受けるようにしてください。

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2. ランニング中に脇腹が痛くなった時の対処法

ランニング中の脇腹痛対処フロー 痛みが 発生 ペース ダウン 立ち止まる 腹式呼吸 4秒吸って 6秒で吐く 深呼吸 ストレッチ マッサージ 体側伸ばし 優しく指圧 痛み 改善? Yes ゆっくり 運動再開 または 終了 No 運動中止 症状が続く 呼吸困難 吐き気など →医療機関へ 腹式呼吸 お腹を 膨らませて 体側伸ばし 真横に ゆっくり 重要な注意事項 • 無理に痛みを我慢しない • 症状が悪化したらすぐに運動中止 • 呼吸困難、吐き気、発熱などがあれば医療機関を受診 • 慢性的な痛みは専門医に相談(消化器内科、整形外科など)

ランニング中に突然脇腹に痛みが走ると、焦りや不安を感じるものです。しかし、適切な対処法を知っていれば、痛みを和らげ、悪化を防ぐことができます。ここでは、痛みが起こった際に実践すべき具体的なステップを解説します。

2.1 痛みが起こったらすぐにペースダウン

脇腹の痛み、特に「差し込み」と呼ばれる症状は、無理に走り続けることで悪化する可能性があります。痛みが始まったと感じたら、まずは冷静になり、以下の手順でペースを落としましょう。

  • **徐々に速度を落とす:** 急に止まると体への負担が大きいため、徐々にランニングの速度を落とし、ウォーキングに切り替えます。
  • **立ち止まることを検討:** ウォーキングでも痛みが改善しない場合は、無理せず一度立ち止まり、安静にすることが重要です。安全な場所を選んで立ち止まりましょう。
  • **深呼吸で落ち着く:** 立ち止まったら、深呼吸をして体を落ち着かせ、痛みの状況を確認します。

無理に痛みを我慢して走り続けると、横隔膜の痙攣がひどくなったり、他の部位に負担がかかったりするリスクがあります。体のサインに耳を傾け、無理をしないことが大切です。

2.2 正しい呼吸法で痛みを和らげる

脇腹の痛みは、横隔膜の痙攣が原因であることが多いため、正しい呼吸法を意識することで痛みの緩和が期待できます。特に腹式呼吸は、横隔膜の動きを助け、筋肉の緊張を和らげるのに効果的です。

2.2.1 腹式呼吸の実践方法

以下のステップで腹式呼吸を試みてください。

  1. **姿勢を整える:** 立ち止まって、背筋を伸ばし、リラックスした姿勢をとります。
  2. **鼻からゆっくり吸い込む:** 口を閉じ、鼻からゆっくりと息を吸い込みます。このとき、お腹が膨らむのを意識しましょう。胸ではなく、お腹を大きく膨らませるイメージです。
  3. **口からゆっくり吐き出す:** 口をすぼめて、ゆっくりと長く息を吐き出します。お腹がへこむのを意識し、体の中の空気をすべて出し切るようなイメージで行います。
  4. **リズムを意識する:** 4秒かけて吸い込み、6秒かけて吐き出すなど、一定のリズムを意識して数回繰り返します。

痛む側の脇腹に軽く手を当て、息を吐くときにその手を押し返すように意識すると、より効果的に横隔膜を動かせることがあります。この呼吸法を数分間続けることで、横隔膜の緊張が和らぎ、痛みが軽減されることがあります。

2.3 脇腹のストレッチとマッサージ

痛みが少し落ち着いてきたら、脇腹周辺の筋肉を優しくストレッチしたり、マッサージしたりすることで、血行を促進し、痛みの緩和を促すことができます。急激な動きや強い力は避け、ゆっくりと丁寧に行いましょう。

2.3.1 脇腹のストレッチ方法

以下のストレッチを試してみてください。

ストレッチ名方法ポイント
体側伸ばし(立位)

1. 足を肩幅に開いて立ちます。

2. 痛む脇腹と反対側の腕を頭上に上げ、もう片方の手は腰に添えるか、自然に下ろします。

3. 息を吐きながら、頭上に上げた腕の方向へ体をゆっくりと真横に倒します。

4. 脇腹が気持ちよく伸びるのを感じながら、20~30秒キープします。

5. ゆっくりと元の姿勢に戻します。

・体を前に倒したり、ねじったりしないように注意します。

・痛みが悪化しない範囲で行います。

・反対側も同様に行うと、体のバランスが整います。

腕を上げて伸び

1. 両腕を頭上で組み、手のひらを天井に向けます。

2. 息を吸いながら、全身をゆっくりと上に引き上げるように伸びをします。

3. 息を吐きながら、力を抜きます。

4. 数回繰り返します。

・全身の緊張を和らげる効果があります。

・特に横隔膜周辺の筋肉をリラックスさせます。

・呼吸と連動させるとより効果的です。

2.3.2 脇腹のマッサージ方法

痛む箇所を直接、優しくマッサージします。

  • **指の腹で優しく:** 指の腹を使い、痛む脇腹の周辺を円を描くように優しくさすったり、軽く押したりします。
  • **深呼吸と合わせて:** 深呼吸をしながら行うと、よりリラックス効果が高まります。
  • **強い力は避ける:** 強い力で押したり揉んだりすると、かえって痛みを悪化させる可能性があるので注意してください。

これらのストレッチやマッサージは、あくまで痛みの緩和を目的としたものであり、痛みが強い場合や、これらの動作で痛みが悪化する場合は無理に行わないでください。

2.4 痛みが続く場合は無理をしない

上記で紹介した対処法を試しても脇腹の痛みが改善しない場合や、以下のような症状が見られる場合は、無理に運動を続けず、速やかに運動を中止し、必要に応じて医療機関を受診することを強くお勧めします。

症状受診の目安
痛みが全く引かない、または悪化する数十分から数時間経っても痛みが改善しない場合や、痛みが強くなる場合。
呼吸困難や息苦しさを伴うランニング中だけでなく、安静時にも呼吸がしにくいと感じる場合。
吐き気、嘔吐、めまい、冷や汗などの症状脇腹の痛みとともに、全身症状が現れる場合。
痛みが脇腹以外にも広がる胸部や背中、肩など、痛みの範囲が広がる場合。
数日経っても痛みが続く一時的な差し込みではなく、慢性的な痛みに移行している可能性。
発熱を伴う感染症など、他の病気の可能性も考えられます。

脇腹の痛みは、単なる筋肉の痙攣だけでなく、まれに内臓の疾患(消化器系、泌尿器系など)や他の病気が原因で起こることもあります。自己判断せずに、消化器内科や整形外科、スポーツ整形外科などの専門医に相談し、適切な診断と治療を受けることが大切です。無理は禁物であり、体のサインに耳を傾け、健康を最優先に行動しましょう。

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3. ランニング中の脇腹の痛みを予防する完全ガイド

ランニング中の脇腹の痛みは、適切な予防策を講じることで大幅に軽減できます。ここでは、ランニングを快適に楽しむための具体的な予防策を詳しく解説します。

3.1 ランニング前の準備運動とストレッチ

ランニング前に十分な準備運動とストレッチを行うことは、体の各部位を温め、筋肉の柔軟性を高め、脇腹の痛みの原因となる横隔膜の痙攣や内臓の揺れを軽減するために不可欠です。

3.1.1 動的ストレッチで体を温める

ランニング前には、静的なストレッチよりも動的なストレッチを取り入れ、体を活動に適した状態に温めましょう。動的ストレッチは血行を促進し、筋肉や関節の可動域を広げ、神経系の活性化に役立ちます。特に体側を伸ばす動きは、脇腹の筋肉や横隔膜周辺の柔軟性を高めるのに効果的です。

  • 腕回し: 肩甲骨から大きく腕を回し、上半身をほぐします。
  • 股関節回し: 股関節をゆっくりと回し、下半身の可動域を広げます。
  • 体側伸ばし: 片腕を上げて反対側に体を傾け、脇腹から腰にかけてゆっくりと伸ばします。左右均等に行いましょう。
  • 軽いジョギング: 数分間、ゆっくりと走り、全身を温めます。

3.1.2 体幹を意識したウォーミングアップ

体幹を意識したウォーミングアップは、ランニング中の姿勢を安定させ、内臓の揺れや横隔膜への負担を軽減する上で非常に重要です。体幹が安定していると、効率的なランニングフォームを維持しやすくなります。

  • ドローイン: 息を吐きながらお腹をへこませ、腹横筋を意識的に収縮させることで、体幹の安定性を高めます。
  • プランク: 体幹全体を鍛える基本的なエクササイズです。正しいフォームで短時間でも取り入れると効果的です。
  • キャット&カウ: 四つん這いになり、背骨を丸めたり反らせたりすることで、体幹と背骨の柔軟性を高めます。

3.2 正しい呼吸法を習得する

ランニング中の脇腹の痛みの主な原因の一つは、横隔膜の痙攣、いわゆる「差し込み」です。これを防ぐためには、正しい呼吸法を習得し、横隔膜への負担を減らすことが重要です。

3.2.1 腹式呼吸をマスターする

ランニング中は胸式呼吸ではなく、腹式呼吸を意識しましょう。腹式呼吸は横隔膜を大きく動かし、より多くの酸素を取り込むことができるため、呼吸が浅くなるのを防ぎます。また、横隔膜の動きがスムーズになることで、痙攣のリスクを低減します。

  • 吸う時: 鼻からゆっくりと深く息を吸い込み、お腹が膨らむのを感じます。
  • 吐く時: 口からゆっくりと長く息を吐き出し、お腹がへこむのを感じます。

日常生活から腹式呼吸を意識的に練習し、ランニング中にも自然と行えるように習慣づけましょう。

3.2.2 呼吸と足の運びを連動させる

一定のリズムで呼吸と足の運びを連動させることで、横隔膜への負担を均等にし、呼吸の乱れを防ぐことができます。自分に合ったリズムを見つけることが大切です。

  • 3歩で吸って2歩で吐く(3-2呼吸): 比較的ゆっくりとしたペースのランニングに適しています。
  • 2歩で吸って2歩で吐く(2-2呼吸): やや速いペースのランニングに適しています。

このリズムを意識することで、呼吸が安定し、横隔膜への急激な負荷を避けることができます。

3.3 ランニングフォームの改善

不適切なランニングフォームは、体幹の不安定さや内臓の揺れを引き起こし、脇腹の痛みの原因となることがあります。正しいフォームを意識することで、体への負担を軽減し、効率的に走ることができます。

3.3.1 体幹を意識した姿勢

ランニング中は、体幹を意識して背筋を伸ばし、軽くお腹を引き締めるような姿勢を保ちましょう。猫背や反り腰は体幹を不安定にし、内臓が揺れやすくなるため避けるべきです。視線は前方やや下方に向け、頭から足までが一直線になるようなイメージで走ります。

  • 頭の位置: 頭は背骨の延長線上にあるように保ち、顎を引きすぎないようにします。
  • 肩の位置: 肩はリラックスさせ、耳から遠ざけるように下げます。
  • 骨盤の位置: 骨盤を軽く前傾させ、腰が落ちないように意識します。

3.3.2 無駄な力の入らない腕振り

腕振りは、ランニングのリズムを作り、体のバランスを保つ上で重要ですが、無駄な力が入ると上半身が硬直し、呼吸が浅くなる原因にもなります。肘を軽く曲げ、肩甲骨から動かすイメージで、前後に自然に振るようにしましょう。左右に大きく振ったり、肩に力が入ったりしないように注意します。

  • 肘の角度: 約90度を保ちます。
  • 振る方向: 体の軸に沿って、前後に振ります。
  • 手の形: 軽く握り、リラックスさせます。

3.4 食事と水分補給の工夫

ランニング前後の食事内容やタイミング、適切な水分補給は、内臓への負担を軽減し、脇腹の痛みを予防するために非常に重要です。

3.4.1 ランニング前の食事タイミングと内容

ランニング直前の食事は、消化器系に負担をかけ、内臓の揺れや脇腹の痛みを引き起こす可能性があります。消化にかかる時間を考慮し、適切なタイミングと内容の食事を心がけましょう。

食事のタイミングおすすめの食事内容避けるべき食事内容
ランニング3~4時間前消化の良い炭水化物(ごはん、パン、うどんなど)を主食に、低脂肪のタンパク質(鶏むね肉、魚など)を少量。脂質の多いもの、食物繊維が豊富なもの、生もの、香辛料の強いもの。
ランニング1~2時間前消化の良い炭水化物(バナナ、おにぎり、ゼリー飲料など)を少量。固形物、乳製品、カフェインの多い飲み物。
ランニング直前(30分以内)水またはスポーツドリンク、エネルギーゼリーなど。固形物全般。

特に、脂質の多い食事や食物繊維が豊富な野菜などは消化に時間がかかるため、ランニング前は控えめにすることが大切です。

3.4.2 こまめな水分補給の重要性

脱水状態は、血液の循環を悪くし、横隔膜の痙攣(差し込み)を引き起こしやすくします。また、内臓の粘度が高まることで、内臓の揺れが大きくなる可能性もあります。ランニング前だけでなく、ランニング中、後もこまめに水分を補給しましょう。

  • ランニング前: 30分~1時間前にコップ1~2杯の水を飲みます。
  • ランニング中: 30分~1時間ごとに少量(100~200ml)の水を補給します。長時間のランニングや暑い日は、電解質を含むスポーツドリンクも有効です。
  • ランニング後: 失われた水分を補給するため、ゆっくりと水分を摂ります。

一度に大量に飲むのではなく、少量ずつ頻繁に補給することがポイントです。

3.5 段階的なトレーニング計画

急激な運動負荷の増加は、体へのストレスとなり、脇腹の痛みを引き起こす大きな原因となります。無理のない段階的なトレーニング計画を立て、体を徐々に慣らしていくことが重要です。

3.5.1 急激な負荷増加を避ける

走行距離や速度、ランニングの頻度を急激に増やすことは避けましょう。特にランニング初心者や久しぶりに走る方は、短い距離から始め、徐々に負荷を高めていくことが大切です。「10%ルール」として、週ごとの走行距離を前週の10%以上増やさないという目安を参考にすると良いでしょう。

  • 距離の増加: まずは無理なく走れる距離を設定し、徐々に伸ばしていきます。
  • 速度の調整: 最初はゆっくりとしたペースで走り、体が慣れてきたら少しずつ速度を上げていきます。
  • 頻度の調整: 週に2~3回から始め、慣れてきたら頻度を増やします。

インターバル走や坂道走などの高強度トレーニングは、基礎的な体力がついてから、慎重に導入するようにしましょう。

3.5.2 定期的な休息と回復

トレーニングと同じくらい、休息と回復も重要です。疲労が蓄積すると、体のパフォーマンスが低下するだけでなく、怪我のリスクも高まります。脇腹の痛みも、疲労が原因で起こりやすくなります。

  • 完全休養日: 週に1~2日はランニングをしない日を設け、体を完全に休ませます。
  • アクティブレスト: 軽いウォーキングやストレッチなど、低強度の運動で体を動かす日を取り入れることも効果的です。
  • 十分な睡眠: 睡眠は体の回復に不可欠です。質の良い睡眠を確保しましょう。

体のサインに耳を傾け、無理をせず、適切な休息を取ることで、ランニングを長く安全に楽しむことができます。

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4. ランニングの脇腹の痛みに関するよくある質問

4.1 毎日ランニングしても大丈夫?

ランニングを毎日行うこと自体は、適切な強度と頻度、そして十分な休息と栄養が確保されていれば問題ありません。しかし、脇腹の痛みを抱えている場合や、頻繁に痛みが起こる場合は、毎日ランニングすることが原因で症状を悪化させる可能性があります。

特に、初心者の方や体の回復が追いついていない状態で毎日ランニングを続けると、疲労が蓄積し、横隔膜の痙攣や内臓への負担が増加しやすくなります。これが脇腹の痛みに繋がることがあります。

痛みがなく、体調が良い日でも、週に1〜2日は完全な休息日を設けるか、ランニング以外の軽い運動(ウォーキング、水泳、ヨガなど)を取り入れる「アクティブレスト」を推奨します。これにより、体の回復を促し、オーバーユースによる怪我のリスクを低減できます。

自分の体の声に耳を傾け、無理のない範囲で継続することが、健康的なランニングライフを送る上で最も重要です。脇腹の痛みが続く場合は、頻度や強度を見直すことを強くおすすめします。

4.2 どんなストレッチが効果的?

ランニング中の脇腹の痛みに効果的なストレッチは、主に横隔膜や腹斜筋、そして体幹全体の柔軟性を高めるものです。痛みの予防と、痛みが起こった際の対処の両方に役立ちます。以下に代表的なストレッチを紹介します。

ストレッチ名目的実施方法
体側伸ばし(サイドベンド)横隔膜、腹斜筋の柔軟性向上

足を肩幅に開いて立ち、片腕を真上に上げます。息を吐きながら、上げた腕と反対側に体をゆっくりと倒していきます。脇腹が心地よく伸びるのを感じながら20〜30秒キープし、反対側も同様に行います。

猫のポーズ(キャット&カウ)体幹の柔軟性、呼吸の深さ改善

四つん這いになり、息を吸いながら背中を反らせてお顔を上げ(カウ)、息を吐きながら背中を丸めておへそを覗き込みます(キャット)。呼吸と連動させて、ゆっくりと数回繰り返します。横隔膜の動きを促し、呼吸を深くする効果が期待できます。

腹斜筋のねじりストレッチ腹斜筋の柔軟性向上

仰向けに寝て両膝を立て、両腕を広げます。息を吐きながら、膝を揃えたままゆっくりと片側に倒します。肩が床から離れないように注意し、脇腹から腰にかけての伸びを感じながら20〜30秒キープし、反対側も同様に行います。

横隔膜マッサージ横隔膜の緊張緩和

座った姿勢で、肋骨の一番下の縁を指で軽く押さえ、呼吸に合わせてゆっくりとマッサージします。特に硬いと感じる部分があれば、優しく圧をかけながら深呼吸を繰り返します。食後すぐは避けましょう。

これらのストレッチは、ランニング前には軽めに動的ストレッチとして行い、ランニング後や休息日にはじっくりと静的ストレッチとして行うのが効果的です。痛みが強い時は無理せず、痛みのない範囲で行ってください。

4.3 痛みが続く場合は病院に行くべき?

ランニング中の脇腹の痛みの多くは、一時的な横隔膜の痙攣や内臓の揺れによるものですが、痛みが続く場合や、特定の症状を伴う場合は、医療機関を受診することを強くお勧めします。

以下のような症状が見られる場合は、自己判断せずに専門医の診察を受けてください。

  • ランニングを中止しても痛みがなかなか引かない、または悪化する。
  • 安静時にも脇腹の痛みが続く。
  • 痛みが非常に強い、または刺すような激痛がある。
  • 発熱、吐き気、嘔吐、下痢などの消化器症状を伴う。
  • 血尿、排尿時の痛みなど、泌尿器系の症状を伴う。
  • 痛みが脇腹だけでなく、背中や肩、胸などに広がる。
  • 何度も同じ場所が痛む、または痛みの頻度が増している。
  • 持病(特に呼吸器系や消化器系、循環器系)がある中で脇腹の痛みが生じた。

受診する科としては、まずは整形外科を受診し、運動器系の問題がないかを確認するのが一般的です。しかし、痛みの部位や随伴症状によっては、内科(特に消化器内科)、あるいは泌尿器科の受診が必要になる場合もあります。

脇腹の痛みは、単なる筋肉の疲労だけでなく、腎臓結石、胆石、虫垂炎、消化器系の炎症、肋間神経痛など、様々な疾患のサインである可能性も否定できません。早期に適切な診断を受けることで、安心してランニングを継続できるか、あるいは必要な治療を開始できます。

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5. まとめ

ランニング中の脇腹の痛みは、多くのランナーが経験する一般的な悩みです。その原因は、横隔膜の痙攣、内臓の揺れ、呼吸法やフォームの問題など多岐にわたりますが、適切な対策を講じることで、ほとんどのケースで予防や軽減が可能です。この記事でご紹介したように、正しい呼吸法、十分な準備運動、フォームの改善、そして適切な食事と水分補給を心がけることが重要です。痛みが起こった際の対処法を実践し、無理なくランニングを継続することで、快適なランニングライフを送りましょう。

この記事を書いた人
Next One Lab 編集長 ともさん

40代で体の衰えを感じ、ゴルフ・ヨガ・キックボクシングのスクールやジムに通い、10年以上スポーツにより健康生活を楽しんでいる現在50代のおじさん。

今まで経験したスポーツだけでなく、これから挑戦したいスポーツも、50代のおじさん目線でメディアを運営しています。

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